概要
オーブ(orb)は、西洋占星術においてアスペクト(アスペクト)が成立しているとみなすための許容誤差の角度。2惑星間の実際の角度が、合・衝・三分などの正確な角度から多少ずれていても、一定の範囲(オーブ)内であれば当該アスペクトが成立しているとみなす慣行を指す。
語源
英語 orb はラテン語 orbis(「円、輪」の意)に由来する。
歴史
古代の占星術文献にもアスペクトの許容範囲についての言及が見られるが、オーブの具体的な度数を体系的に定めた基準は時代・占星術家によって異なり、単一の統一的な古典的基準が確立していたわけではない。
各伝統における意味
流派による違い
現代の西洋占星術でも、太陽・月には広めのオーブ(8度前後)、他の惑星にはやや狭いオーブ(4〜6度前後)を割り当てるなど、流派・占星術家ごとに採用する度数が異なる。主要アスペクト(合・衝・三分・四分)には広め、副次的なアスペクト(六分など)には狭めのオーブを割り当てる傾向がある点は比較的共有されているが、具体的な数値の正解が存在するわけではない。
判定の恣意性をめぐる議論
オーブの設定次第でアスペクトの成立・不成立が変わりうるため、占星術の学術的な検証(的中率の統計的検証など)を行う際に、恣意性の問題としてしばしば指摘される論点でもある。
関連ノード
- アスペクト — オーブの概念が適用される親概念
参考文献
- Nicholas Campion, A History of Western Astrology, Volume II: The Medieval and Modern Worlds, Continuum, 2009. — 中世〜近代の西洋占星術史の標準的学術研究、オーブの実務的扱いを含む