概要
ルー(ヘンルーダ、学名 Ruta graveolens)は、強い香りを持つ植物。西洋薬草学では太陽(太陽)に支配される植物とされ、古くから魔除け・浄化の力を持つと信じられてきた。
語源
「ルー(Rue)」はギリシャ語 ῥυτή(ルテー)に由来するラテン語 ruta を経た語で、英語の動詞「rue(悔いる)」とは語源上無関係な同音異義語である。
歴史
古代ローマの博物学者大プリニウスの『博物誌』にも薬効が記される。中世〜近世ヨーロッパでは「恵みの草(herb of grace)」と呼ばれ、聖水に浸して撒く道具として教会儀礼にも用いられた記録がある。
各伝統における意味
占星術的薬草学
太陽に支配される植物とされ、視力・活力の増進、および魔除けの効果と結び付けられた。
魔除けとしての用途
古代ギリシャ・ローマから近世に至るまで、邪視(イーヴィル・アイ)や毒・疫病から身を守る植物として広く信じられ、家の入口に吊るす、あるいは携帯する習俗が各地に見られた。
文学
シェイクスピア『ハムレット』4幕5場で、オフィーリアが「恵みの草」としてルーに言及する場面が著名。
関連ノード
参考文献
- Nicholas Culpeper, Culpeper’s Complete Herbal, 1653(近年版: Wordsworth Editions, 1995). — 占星術的薬草学における惑星対応の一次資料
- Margaret Baker, Discovering the Folklore of Plants, 3rd ed., Shire Publications, 2001. — 西洋の植物民俗誌の標準的概説書