辞典 / 哲学者

ソクラテス


視点: 哲学 / 西洋美術 / 歴史
テーマ: 哲学

概要

ソクラテス(Σωκράτης、紀元前470年頃-紀元前399年)は、古代ギリシャの哲学者。プラトン(プラトン)の師にあたり、西洋哲学史の出発点の一人としてしばしば位置づけられる。自ら著作を残さなかったため、その思想は弟子たちの記述を通じてのみ知られる。

ソクラテスの胸像(カピトリーノ美術館、古代ローマ時代の模刻)
作者不詳『ソクラテス胸像』(カピトリーノ美術館、リュシッポスによる原作の古代ローマ時代の模刻)。Public domain, via Wikimedia Commons

歴史

アテナイの市中で、様々な人物に問答を投げかけ、相手が自明と思い込んでいた知識の不確かさを明らかにする独自の対話法(問答法、エレンコス)を実践した。紀元前399年、「アテナイの神々を認めず、新奇な神格を持ち込み、青年を堕落させた」という罪状で告発され、裁判の末に死刑判決を受け、毒杯(ドクニンジン)を仰いで刑死した。

各伝統における意味

「ソクラテス問題」

ソクラテス自身は著作を残さなかったため、その実際の思想は、弟子プラトンの対話篇、クセノフォンの著作、喜劇作家アリストパネスの風刺劇『雲』など、複数の(互いに描き方の異なる)二次的な記述を通じてしか知ることができない。どこまでが史実のソクラテスの思想で、どこからがプラトンによる思想的発展・脚色であるかを厳密に切り分けることは、古典学において「ソクラテス問題」と呼ばれる困難な課題である。

問答法(エレンコス)

対話相手に次々と質問を重ね、その返答に含まれる矛盾を明らかにすることで、自明とされていた知識・価値観の再検討を促す手法。「無知の知」(自らが無知であることを自覚することこそが知の出発点であるとする逆説的な立場)とともに、西洋哲学における対話的探究の原型とされる。

美術

ラファエロ『アテナイの学堂』(『アテナイの学堂』)にも、プラトン・アリストテレスの周囲に配された人物の一人として描かれている。

哲学

「吟味されない人生は生きるに値しない」という彼の裁判時の発言(プラトン『ソクラテスの弁明』に記録される)は、西洋哲学における自己吟味の重要性を象徴する言葉として広く知られる。

関連ノード

参考文献

関連ノード(発見の質でグループ化)

隣接の発見