概要
タロット大アルカナの7番。勝利・意志の力・前進を表すとされるカード。
図像の変遷
ヴィスコンティ・スフォルツァ版では、天蓋を戴いた戦車に乗る女性の御者が、翼を持つ白馬2頭に引かれる図像として描かれる。マルセイユ版では御者は王冠を戴いた男性に変わり、正面向きの対照的な色の馬2頭が戦車を引く構図が定着した。馬をスフィンクスに置き換えたのは19世紀のオカルティスト、エリファス・レヴィの着想とされ、タロットのエジプト起源説を反映したものだった。ライダー・ウェイト版はこれを踏襲し、2体のスフィンクスに引かれる図像として描いている。
歴史
初期のイタリアのデッキから、凱旋する王侯を戦車に乗せた図像として存在した。
各伝統における意味
ゴールデン・ドーン以降のオカルト的解釈
ヘブライ文字の伝統的分類では、戦車の配当パスであるヘット(ח)は「単字」に属し、黄道十二宮のうち蟹座(蟹座)に配当される。
美術
しばしば2頭のスフィンクス(スフィンクス)または馬(黒と白など対照的な色)に引かれる戦車として描かれ、相反する力を制御する意志を表すとされる。
関連ノード
- path-cheth — 生命の木における配当パス
- 蟹座 — ヘブライ文字の伝統的分類における配当サイン
- スフィンクス — 図像的に援用される神話上の怪物
生命の木から見た整理(任意)
本項は本プロジェクト独自の整理モデルであり、歴史的事実の記述ではない。黄金の夜明け団の対応表では22パスのうちヘット(ח)のパス(path-cheth)に配当されるとされる。
参考文献
- Michael Dummett, The Game of Tarot: From Ferrara to Salt Lake City, Duckworth, 1980. — タロットが15世紀イタリアのトリックテイキングゲームとして始まったことを実証した基礎的な歴史研究
- Ronald Decker, Thierry Depaulis, Michael Dummett, A Wicked Pack of Cards: The Origins of the Occult Tarot, St. Martin’s Press, 1996. — 18世紀末以降のオカルト的再解釈(クール・ド・ジェブラン、エッティラ、レヴィ、黄金の夜明け団)の経緯を扱う
- Arthur Edward Waite, The Pictorial Key to the Tarot, William Rider & Son, 1910. — ウェイト版タロットの意味づけの一次資料
- Israel Regardie, The Golden Dawn: A Complete Course in Practical Ceremonial Magic, 6th ed., Llewellyn Publications, 1989(初版1937-1940). — 黄金の夜明け団内部の対応表の一次資料