概要
タロット大アルカナの9番。内省・孤独・探求を表すとされるカード。
図像の変遷
ヴィスコンティ・スフォルツァ版では、頭巾をかぶった白髭の老人が杖をつき、片手に砂時計を掲げる図像として描かれ、「老人(イル・ヴェッキオ)」または「時(イル・テンポ)」と呼ばれた。マルセイユ版では砂時計がランタンに置き換えられ、老人はマントの陰にその光を隠すように描かれる。18世紀にはこの図像がディオゲネスの逸話と結び付けられた。ライダー・ウェイト版はランタンを高く掲げ、山頂で光を人々に示す図像へと転換している。
歴史
初期のイタリアのデッキから、杖と(当初は砂時計、後にランタンへと図像が変化した)持物を持つ老人として描かれた。
各伝統における意味
ゴールデン・ドーン以降のオカルト的解釈
ヘブライ文字の伝統的分類では、隠者の配当パスであるヨッド(י)は「単字」に属し、黄道十二宮のうち乙女座(乙女座)に配当される。
美術
ライダー・ウェイト版では、山頂でランタンを掲げる老人として描かれる。
関連ノード
生命の木から見た整理(任意)
本項は本プロジェクト独自の整理モデルであり、歴史的事実の記述ではない。黄金の夜明け団の対応表では22パスのうちヨッド(י)のパス(path-yod)に配当されるとされる。
参考文献
- Michael Dummett, The Game of Tarot: From Ferrara to Salt Lake City, Duckworth, 1980. — タロットが15世紀イタリアのトリックテイキングゲームとして始まったことを実証した基礎的な歴史研究
- Ronald Decker, Thierry Depaulis, Michael Dummett, A Wicked Pack of Cards: The Origins of the Occult Tarot, St. Martin’s Press, 1996. — 18世紀末以降のオカルト的再解釈(クール・ド・ジェブラン、エッティラ、レヴィ、黄金の夜明け団)の経緯を扱う
- Arthur Edward Waite, The Pictorial Key to the Tarot, William Rider & Son, 1910. — ウェイト版タロットの意味づけの一次資料
- Israel Regardie, The Golden Dawn: A Complete Course in Practical Ceremonial Magic, 6th ed., Llewellyn Publications, 1989(初版1937-1940). — 黄金の夜明け団内部の対応表の一次資料