辞典 / 文献

エゼキエル書


視点: 宗教 / カバラ / 神話
テーマ: 旧約聖書

概要

『エゼキエル書』は旧約聖書の預言書の一つ。バビロン捕囚下の預言者エゼキエルによる幻視・預言を集めたもので、冒頭に描かれる「神の戦車(メルカバー)」の幻視は、ユダヤ神秘主義(メルカバー神秘主義、後のカバラ)の出発点として重要視される。

歴史

紀元前6世紀、バビロン捕囚期に成立したとされる。第1章で語られる、四つの顔(人・獅子・牛・鷲)と四つの翼を持つ生き物に支えられた神の戦車の幻視は、後世のユダヤ神秘主義において繰り返し瞑想・解釈の対象となった。ラビ文献の時代には、この章の公開講解には制限が課されるほど神秘的・危険な内容とみなされていた。

各伝統における意味

ユダヤ教・カバラ

エゼキエルの戦車幻視(マアセー・メルカバー)は、後1〜6世紀頃に発展した「メルカバー神秘主義」の中核テキストとなり、さらに後のカバラにおけるセフィロトの木(生命の木)の思想形成にも間接的な影響を与えたとされる。四つの生き物のモチーフは、後代のキリスト教美術で四福音書記者の象徴としても転用された。

参考文献

関連ノード(発見の質でグループ化)

隣接の発見