辞典 / 神話

プロメテウス


視点: 神話 / 哲学 / 西洋美術
テーマ: ギリシャ神話

概要

プロメテウスは、ギリシャ神話のティタン神族の一柱。人類に天上の火を与えたことでゼウス(ゼウス)の怒りを買い、岩に鎖でつながれ、肝臓を鷲についばまれ続ける永劫の罰を受けたとされる。

ペーテル・パウル・ルーベンス(鷲部分はフランス・スネイデルス)『縛られたプロメテウス』(1611年-1612年頃、フィラデルフィア美術館)
ペーテル・パウル・ルーベンス(鷲部分はフランス・スネイデルス)『縛られたプロメテウス』(1611年-1612年頃、フィラデルフィア美術館)。Public domain, via Wikimedia Commons

語源

「プロメテウス(Προμηθεύς)」はギリシャ語で「先に考える者」を意味するとされる。

各伝統における意味

ギリシャ神話

ヘシオドス『神統記』『仕事と日々』では、プロメテウスが神々を欺いて人類に有利な形で生贄の分配を定めたこと、そして人類に火を与えたことの二重の「盗み」がゼウスの怒りを招いたとされる。この罰への報復として、ゼウスは人類にも災いをもたらすため、最初の女性パンドラ(パンドラ)を作らせたとする伝承が続く。プロメテウスは後にヘラクレスによって鎖を解かれ解放される。

「文明の恩人・反逆者」としての読解

火(技術・文明の隠喩)を人類にもたらした存在として、プロメテウスはしばしば「人類の恩人であると同時に神々への反逆者」という両義的な英雄像として解釈される。

文学

アイスキュロス(と伝統的に帰される)『縛られたプロメテウス』が主要な古典戯曲。メアリー・シェリー『フランケンシュタイン、あるいは現代のプロメテウス』(1818年)など、後世の文学にも大きな影響を与えた。

哲学

「プロメテウス的」という形容詞は、西洋思想史において、人間の技術・理性による自然支配・限界への挑戦を表す比喩として頻繁に用いられる。

現代文化

科学技術の両義性(恩恵と危険)を語る際の比喩として、現代でも「プロメテウスの火」という表現が広く用いられる。

関連ノード

参考文献

関連ノード(発見の質でグループ化)

隣接の発見