辞典 / 神格

ゼウス


視点: 神話 / 宗教 / 西洋占星術
テーマ: ギリシャ神話

概要

ゼウス(古代ギリシャ語: Ζεύς)はギリシャ神話における最高神。天空・雷霆を司り、オリュンポス十二神の主神とされる。ローマ神話の最高神ユピテル(木星の由来となった神)と同一視される。

アングル『ユピテルとテティス』(グラネ美術館、1811年)
ジャン=オーギュスト=ドミニク・アングル『ユピテルとテティス』(グラネ美術館、1811年)。Public domain, via Wikimedia Commons

語源

Ζεύς はインド・ヨーロッパ祖語の天空神を意味する語根 *dyēus に遡るとされ、ローマ神話のユピテル(Jupiter、原義「天空の父」)、インド神話のディヤウスなどと同系統の語源を持つとされる。

歴史

ミケーネ文明期(紀元前2千年紀後半)の線文字B文書に既にゼウスに相当する神名の記録があるとされ、ギリシャ神話の中でも特に古い層に位置づけられる神格である。

各伝統における意味

ギリシャ神話

ティーターン神族クロノス(クロノス)の子で、成長後に父を打倒しオリュンポスの神々の時代を開いたとされる。オリュンポス十二神の主神として、天空・雷霆・秩序・客人歓待の掟などを司るとされる。数多くの神話において、他の神格や人間の女性との間に多くの子(ヘラクレスを含む)をもうけたとされ、その際にしばしば動物や自然現象に姿を変えたという神話が伝わる(牡牛座の由来となった、王女エウロペ(エウロペ)誘拐の際の雄牛への変身、双子座の由来となったディオスクーロイ(ディオスクーロイ、カストルとポルックス)の父、水瓶座の由来となったガニュメーデース(ガニュメーデース)誘拐の神話など)。また、支配権を脅かした怪物テュフォン(テュフォン)との戦いに勝利した神話も伝わる。記憶の女神ムネモシュネとの間には、学芸を司るムーサ(ムーサ(学芸の女神))たちをもうけたとされ、常にニケ(ニケ)を伴う姿でも描かれる。最高神であるゼウスでさえ、運命の女神モイライ(モイライ(運命の三女神))が定める運命そのものは覆せないとされる点は、ギリシャ神話における秩序観を示す興味深い特徴とされる。

ローマ神話

最高神ユピテルと同一視され、この名がそのまま英語の惑星名 Jupiter(木星)の由来となった。

関連ノード

参考文献

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