辞典 / 神格

ハデス


視点: 神話 / 宗教 / 西洋美術 / 心理学
テーマ: ギリシャ神話

概要

ハデス(古代ギリシャ語: ᾍδης)はギリシャ神話における冥界の王。ゼウス(ゼウス)・ポセイドン(ポセイドン)の兄弟にあたる。冥界そのものを指す語としても用いられる。ローマ神話のプルートー(Pluto、冥王星の由来ともなった)と同一視される。

レンブラント『プロセルピナの略奪』(1631年頃)
レンブラント『プロセルピナの略奪』(ゲメールデギャラリー・ベルリン、1631年頃)。Public domain, via Wikimedia Commons

語源

Ἅιδης の語源は「見えざる者」を意味するとする説があるが、確定した定説ではない。

歴史

古代ギリシャ人はハデスを恐れ、その名を直接口にすることを避け、婉曲表現(プルートーン「富める者」など、地下からの豊穣を連想させる呼称)を用いることが多かったとされる。

各伝統における意味

ギリシャ神話

三兄弟(ゼウス・ハデス・ポセイドン)によるくじ引きで冥界の支配権を得たとされる。冥界の入口は番犬ケルベロス(ケルベロス)が守り、死者が抜け出すことを防ぐとされる。冥界への川を渡る際には、渡し守カロン(カロン)に渡し賃を払う必要があるとされた。ペルセポネー(ペルセポネ)を冥界にさらい、その妻とした神話は、四季の巡りの起源を説明する神話としても知られる。ギリシャ神話の他の神々と異なり、地上に姿を現すことは少なく、比較的静的な性格の神として描かれる。

現代における誤解

キリスト教の「地獄(悪と苦しみの場所)」のイメージがハデスに投影されることがあるが、ギリシャ神話のハデス(冥界)は善悪の裁きの場ではなく、単に死者が赴く場所として描かれており、両者は本来別の概念である点に注意が必要である。

関連ノード

参考文献

関連ノード(発見の質でグループ化)

隣接の発見