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ハインリヒ・クンラート「神の印章」


視点: 錬金術 / ヘルメス思想 / 西洋魔術
テーマ: 錬金術 / ヘルメス思想

概要

ハインリヒ・クンラート(Heinrich Khunrath、1560年頃-1605年)は、ドイツの医師・錬金術師・ヘルメス思想家。主著『永遠の智慧の劇場』(Amphitheatrum Sapientiae Aeternae、1595年初版)の中で図示した「神の印章」(Sigillum Dei、「シギルム・デイ」)で知られる。歴史家フランセス・イエイツは、クンラートをジョン・ディーの思想と後のロージクルーツ運動とをつなぐ結節点と位置づけている。

ヨハン・ディリクス・ファン・カンペンによるハインリヒ・クンラートの肖像銅版画(1602年)
ヨハン・ディリクス・ファン・カンペン『ハインリヒ・クンラートの肖像』(1602年)。Public domain, via Wikimedia Commons

歴史

1589年、ブレーメンでジョン・ディー(ジョン・ディー)と実際に邂逅している。ディーは当時、助手エドワード・ケリーとともに大陸各地で「霊たちとの交信」を行っており、その中で独自の「シギルム・デイ」(真理の印章、シギルム・エメスとも)を用いていた。クンラートの「神の印章」は、ヨハネ福音書14章6節「わたしは道であり、真理であり、命である」を踏まえた図像で、ディーの印章研究とも比較される。『永遠の智慧の劇場』は、パウルス・ファン・デア・ドールトによる彩色銅版画4葉を含む豪華な図版本として1595年にハンブルクで刊行されたが、キリスト教と魔術が渾然一体となった内容が問題視され、1625年にはソルボンヌから禁書として断罪された。

各伝統における意味

錬金術・ヘルメス思想

『永遠の智慧の劇場』に収められた、実験室で祈る錬金術師を描いた図版(通称「大いなる業の第一段階」)は、錬金術図像の中でも特に有名なものの一つで、実験(物質的作業)と祈り(霊的作業)が不可分であるというクンラートの思想を端的に表している。「神の印章」もまた、幾何学的な図形操作を通じて神的真理へ到達しようとする、ヘルメス思想と実践魔術が融合した図像として位置づけられる。

参考文献

関連ノード(発見の質でグループ化)

隣接の発見