辞典 / 象徴


視点: 象徴 / タロット / 神話
テーマ: 図像学

概要

犬は、忠誠・友情・家畜化された本能を象徴する西洋の代表的な動物モチーフ。タロットの「月」カードに描かれる犬と狼の対比図像、ルノルマンカードの「犬」の図柄など、由来の異なる複数の伝統でそれぞれ独立に重要な意味を担ってきた。

ライダー・ウェイト・スミス版タロット『月』。月に向かって吠える犬と狼が対で描かれる
パメラ・コールマン・スミス画『月』(ライダー・ウェイト・スミス版タロット、1909年)。犬(家畜化された本能)と狼(野生の本能)が対で描かれる。Public domain, via Wikimedia Commons

歴史

古代より人間に最も身近な家畜として、忠誠・友情の象徴とされてきた。中世ヨーロッパの墓碑彫刻では、故人の足元に犬を配することで、生前の忠実さ・貞節を示す図像的伝統も見られる。

各伝統における意味

タロット「月」カードにおける犬と狼

ライダー・ウェイト版タロットの「月」(月(タロット))カードでは、月に向かって吠える犬と狼が対で描かれる。犬は家畜化された本能・意識的にコントロールされた側面を、狼は野生の本能・無意識の側面を表すとされ、両者を並置することで人間の心の二面性を象徴的に示す図像とされる。この図像的伝統は、初期のイタリアのタロットデッキから存在する古い要素の一つである。

ルノルマンカードにおける用法

ルノルマンカード(ルノルマンカード)では、犬は友情・忠実な人間関係を象徴するカードとして用いられる。タロットの「月」カードにおける「本能・無意識」という心理学的な意味づけとは異なる、日常的な人間関係を表す素朴な象徴である。

美術

中世の墓碑彫刻に見られる「足元の犬」の図像は、故人の忠実さ・貞節の象徴として広く用いられた。

関連ノード

参考文献

関連ノード(発見の質でグループ化)

隣接の発見