辞典 / 象徴

百合


視点: 象徴 / 宗教 / 西洋美術
テーマ: 図像学

概要

百合(特に白い「マドンナリリー」)は、純潔・無垢を象徴する花として、キリスト教美術で聖母マリアの図像的持物となった。大天使ガブリエル(大天使ガブリエル)による受胎告知の場面に描き込まれることが特に多い。

レオナルド・ダ・ヴィンチ『受胎告知』、大天使ガブリエルが百合を手に持つ場面、1472年頃、ウフィツィ美術館所蔵
レオナルド・ダ・ヴィンチ『受胎告知』(Annunciazione)、1472年頃、ウフィツィ美術館所蔵。ガブリエルが百合を手に持つ図像的定型が見られる。Public domain, via Wikimedia Commons

各伝統における意味

受胎告知の図像

中世〜ルネサンス期の受胎告知(アヌンツィアツィオーネ)を描いた絵画では、ガブリエルが白い百合の花を手に持つ、あるいは画面に百合の花瓶が置かれる構図が定型化した。この百合は、聖母マリアの処女性・純潔を視覚的に示す持物として機能する。

紋章・世俗的用法

図式化された百合の意匠(フルール・ド・リス)は、フランス王家の紋章をはじめヨーロッパの紋章学で広く用いられたが、これは宗教的な純潔の象徴とは別系統の、世俗的な権威の意匠として発展した用法である点に注意が必要である。

ルノルマンカード

ルノルマンカード(ルノルマンカード)では、百合は純粋さ・平穏・家族的な調和、あるいは(伝統によっては)円熟した性的な成熟を象徴するカードとして用いられる。

美術

フラ・アンジェリコ、ボッティチェリ、レオナルド・ダ・ヴィンチをはじめ、受胎告知を主題とした作品の多くに、百合の花が描き込まれている。

関連ノード

参考文献

関連ノード(発見の質でグループ化)

隣接の発見