概要
ネズミ(鼠)は、西洋の象徴体系において小さな不安・損失・疫病を表す一方、ギリシャ神話ではアポロン神の一側面と結び付けられる、両義的な動物モチーフ。
各伝統における意味
ギリシャ神話
アポロン(アポロン)は「スミンテウス(Smintheus、「ネズミの」の意)」という異名を持つとされる。ホメロス『イリアス』第1巻では、神官クリューセースがこの異名でアポロンに祈り、ギリシャ軍に疫病をもたらす場面が描かれる。ネズミが疫病を媒介する存在として恐れられる一方、その疫病を統御する神としてアポロンが呼ばれたとする説が有力である。
ルノルマンカード
36枚から成るルノルマンカード(ルノルマンカード)の図柄の一つ。損失・不安・消耗を表すとされる。
文学
『イリアス』第1巻の疫病の場面は、西洋文学における最初期のネズミ・疫病の結び付きの記述の一つとされる。
関連ノード
参考文献
- Homer, The Iliad, trans. Robert Fagles, Penguin Classics, 1990(原典 紀元前8世紀頃). — アポロン・スミンテウスの一次資料
- J.E. Cirlot, A Dictionary of Symbols, trans. Jack Sage, 2nd ed., Routledge, 1971. — 象徴図像学の標準的参照辞典
- Caitlín Matthews, Reading the Lenormand: A Practical Guide, Weiser Books, 2016. — ルノルマンカードの歴史的経緯を含む現代の実践的入門書