辞典 / 文献

『法の書』


視点: 西洋魔術 / 宗教 / 文学 / 歴史
テーマ: 西洋魔術

概要

『法の書』(英語: The Book of the Law、ラテン語題: Liber AL vel Legis)は、アレイスター・クロウリー(アレイスター・クロウリー)が1904年に著したとする短い文書。クロウリーが創始した宗教哲学「テレマ」(テレマ)の根本経典と位置づけられる。

語源

Liber AL vel Legis はラテン語で「AL、あるいは法の書」の意。「AL」はヘブライ文字での神の名を示唆するとされるが、解釈は諸説ある。

歴史

クロウリー自身の証言によれば、1904年4月、エジプトのカイロ滞在中に、自らの守護天使(あるいは霊的存在)を名乗る「エイワス(Aiwass)」の口述を3日間にわたって書き取ったものとされる。この成立過程の主張(口述筆記、いわゆるチャネリング的体験)は、文書自体の内部証言であり、歴史学的・文献学的に検証可能な事実ではない点に注意する必要がある。

各伝統における意味

テレマ内部の教説

「汝の意志することを行え、それが法の全てとならん(Do what thou wilt shall be the whole of the Law)」という一節を中心命題とし、個々人の「真の意志」の実現を核とする思想体系「テレマ」の根拠文書とされる。

黄金の夜明け団以降の対応表への影響

クロウリーはトート・タロットの制作にあたり、本書の一節(「ツァディは星ではない(Tzaddi is not the Star)」)の解釈を根拠に、黄金の夜明け団本流とは異なるヘブライ文字とタロットの対応を採用した(path-tzaddi皇帝を参照)。これは、単一の「正しい対応表」が存在するわけではなく、複数の対応体系が並立していることを示す代表的な事例として、本プロジェクトの複数のノードで扱っている。

研究者の見解

宗教研究者・伝記作家は、本書の成立を「霊的存在による口述」という文書自体の主張ではなく、クロウリー自身の思想的到達点、あるいは無意識的な創作物として位置づける立場が一般的である。

関連ノード

参考文献

関連ノード(発見の質でグループ化)

隣接の発見