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『原初世界』


視点: タロット / 歴史 / 言語学(語源)
テーマ: なし

概要

『原初世界(Le Monde primitif, analysé et comparé avec le monde moderne)』は、フランスの牧師・言語学者アントワーヌ・クール・ド・ジェブラン(アントワーヌ・クール・ド・ジェブラン)による全9巻の大著(1773年-1782年)。言語・神話・宗教の起源を比較研究する啓蒙主義期の著作だが、1781年刊行の第8巻に収められた一論考が、タロットに古代エジプト起源説を与えた最初期の文献として、後のオカルト的タロット解釈史の出発点となったことで知られる。

語源

書名の「原初世界(Le Monde primitif)」は、著者が想定する、人類のあらゆる言語・神話・宗教の起源となった単一の古代文明・世界観を指す。

歴史

全9巻は言語の起源、暦、神話、貨幣、度量衡など多岐にわたるテーマを扱う比較研究として構想された。1781年刊行の第8巻に収録された論考の中で、当時パリのサロンで遊戯として親しまれていたタロットのカード(大アルカナ)が、実は古代エジプトの神官の叡智を伝える「トートの書」の断片であり、象徴的な図像の形で後世に伝えられたものだとする説を初めて公にした。この論考は、当時パリで一般的に流通していた木版画のタロット・ド・マルセイユ系のデッキ(タロット・ド・マルセイユ(マルセイユ版))の図像を対象としている。

各伝統における意味

タロット・エジプト起源説の原典

タロットを単なる遊戯具ではなく「秘教的な叡智を宿す象徴体系」として読み替える近代オカルティズムの出発点となった一節を含む文献として位置づけられる。この説自体は後の歴史研究によって否定されているが、思想史的な影響力は大きい。

比較言語学・比較神話学の著作としての性格

タロット論はあくまで全9巻のうち第8巻の一部であり、著作全体としては、当時のヨーロッパ啓蒙主義期における言語・神話の比較研究を代表する著作の一つとして評価される。

文学

18世紀フランス啓蒙主義期の学術的著作として書かれたが、タロット論の部分は後世に大衆的なオカルト文献として独立に読まれ、参照され続けている。

関連ノード

参考文献

関連ノード(発見の質でグループ化)

隣接の発見