辞典 / 神格

カリテス(優美の三女神)


視点: 神話 / 宗教 / 西洋美術
テーマ: ギリシャ神話

概要

カリテス(古代ギリシャ語: Χάριτες、英語 Graces、「三美神」とも訳される)は、ギリシャ神話における優美・魅力・美を司る三姉妹の女神。愛と美の女神アプロディーテ(アプロディーテ)の従者・随伴者として描かれることが多い。

ラファエロ『三美神』(コンデ美術館、1504年-1505年頃)
ラファエロ『三美神』(コンデ美術館、シャンティイ、1504年-1505年頃)。Public domain, via Wikimedia Commons

語源

Χάρις はギリシャ語で「優美・魅力・恩寵」を意味する語。英語 charisma(カリスマ)・charity(慈愛)もこの語根に連なる。

歴史

ヘシオドスの伝承では、アグライア(輝き)、エウプロシュネ(歓喜)、タレイア(花盛り)の3姉妹とされることが多いが、地域・時代によって人数や名前の異伝が存在する。

各伝統における意味

アプロディーテの随伴者

しばしば手を取り合って輪舞する3人の裸体(あるいは薄衣をまとう)女性として描かれ、アプロディーテの美と魅力を視覚的に増幅する役割を担った。

ルネサンス期の新プラトン主義的解釈

ルネサンス期の新プラトン主義(新プラトン主義)哲学者マルシリオ・フィチーノの周辺では、三美神の輪舞が「与える・受け取る・返す」という循環的な恩寵の授受を象徴する寓意として再解釈された。サンドロ・ボッティチェリ『プリマヴェーラ』(『プリマヴェーラ』)に描かれる三美神の場面は、この新プラトン主義的解釈の代表的な視覚化とされる。

美術

輪舞する三美神という図像的定型は、古代彫刻からルネサンス絵画、近代彫刻(アントニオ・カノーヴァの『三美神』等)に至るまで、西洋美術史上最も繰り返し表現されたモチーフの一つである。

関連ノード

参考文献

関連ノード(発見の質でグループ化)

文脈の発見

隣接の発見