概要
アーサー・エドワード・ウェイト(Arthur Edward Waite、1857年-1942年)は、アメリカ生まれ、イギリスで活動した詩人・秘教研究者。挿絵画家パメラ・コールマン・スミス(パメラ・コールマン・スミス)と共同制作した「ライダー・ウェイト版タロット」(1909年刊)で広く知られ、現代の一般的なタロット図像・意味づけの標準的な土台を築いた。
歴史
1891年に黄金の夜明け団(黄金の夜明け団)に入団した。1903年の団内部の分裂を経て、ウェイトは独自の分派「薔薇十字友愛会(Fellowship of the Rosy Cross)」を設立し、儀式魔術的実践よりも神秘主義的・瞑想的な方向性を志向した。1909年、出版社ライダー社から、挿絵画家パメラ・コールマン・スミス(パメラ・コールマン・スミス)との共同制作によるタロットデッキを発表し、翌1910年には解説書『タロット図解キー(The Pictorial Key to the Tarot)』を刊行した。
各伝統における意味
ライダー・ウェイト版タロット
大アルカナだけでなく小アルカナ全56枚にも具体的な情景を描いた図像を与えた点が、それ以前の多くのタロットデッキと大きく異なる特徴で、この形式は後の近代タロットデッキの大部分に踏襲される標準となった。本プロジェクトが扱う個々のタロットカードの「各伝統における意味」節で頻繁に言及される「ライダー・ウェイト版」は、このデッキを指す。
秘教研究者としての活動
タロット以外にも、カバラ・薔薇十字思想・儀式魔術・錬金術など西洋秘教の幅広い領域について、『儀式魔術の書(The Book of Ceremonial Magic)』(1911年)、『聖なるカバラ(The Holy Kabbalah)』(1929年)などの著作を残した。学術的な文献研究に基づく実証的な姿勢を取る一方、文体が難解であることでも知られる。
美術
ライダー・ウェイト版タロットの図像制作は、実際にはパメラ・コールマン・スミス(パメラ・コールマン・スミス)の手によるものであり、ウェイトは図像の内容・意味づけの指示を与える役割を担った。
現代文化
ライダー・ウェイト版タロットは、現在も世界で最も広く流通するタロットデッキであり続けている。
関連ノード
- 黄金の夜明け団 — 一時所属した結社
- 愚者 — 共同制作したデッキの1枚(代表例)
- パメラ・コールマン・スミス — 実際に図像を制作した画家
参考文献
- R.A. Gilbert, A.E. Waite: Magician of Many Parts, Crucible, 1987. — ウェイト研究の標準的伝記
- Arthur Edward Waite, The Pictorial Key to the Tarot, William Rider & Son, 1910. — ウェイト自身によるデッキ解説の一次資料