概要
イサクは、アブラハム(アブラハム)とサラの間に老年になってから生まれた息子で、ユダヤ教・キリスト教の系譜において第2代の族長とされる人物。
語源
ヘブライ語 יִצְחָק(イツハーク)は「彼は笑う」を意味し、老齢の両親が息子誕生を告げられて笑ったという逸話(創世記18章)に由来する語源説明がある。
各伝統における意味
ユダヤ教・キリスト教内部の教説
「イサクの燔祭(アケダー)」(創世記22章)で、父アブラハムに生贄として捧げられそうになるが、神の使いの介入により直前で救われる。後にリベカと結婚し、双子の息子エサウとヤコブ(ヤコブ)を授かる。晩年、視力を失った状態で、ヤコブが兄エサウになりすまして長子の祝福を騙し取るという逸話(創世記27章)にも登場する。
キリスト教的予型論
キリスト教の伝統的な予型論的解釈では、父に捧げられる従順な息子イサクの姿が、後のキリストの受難の予表(前もって示す型)として読まれることがある。これは信仰内部の神学的解釈であり、旧約聖書本文自体が意図した意味とは異なる層に属する。
関連ノード
参考文献
- James L. Kugel, The Bible As It Was, Harvard University Press, 1997. — 聖書物語の古代における解釈史を扱う学術研究
- Robert Alter (trans.), Genesis: Translation and Commentary, W.W. Norton, 1996. — 創世記の文学的翻訳・注解の標準的文献