辞典 / 象徴

指輪


視点: 象徴 / 西洋魔術 / 宗教
テーマ: 図像学

概要

指輪は、始まりも終わりもない円環の形状から、永遠・誓約・結束を象徴する西洋の代表的な装身具モチーフ。ソロモン王が霊的存在を使役したと伝わる「ソロモンの指輪」の伝説、ルノルマンカードの「指輪」の図柄など、由来の異なる複数の伝統でそれぞれ意味づけられてきた。

ラファエロ『聖母の婚姻』、ヨセフが聖母マリアの指に指輪をはめる場面(ブレラ美術館、1504年)
ラファエロ『聖母の婚姻(Lo Sposalizio)』、1504年、ブレラ美術館(ミラノ)所蔵。中央の指輪が構図の中心軸をなす。Public domain, via Wikimedia Commons

歴史

古代から指輪は権威・所有・誓約の標章として用いられ、印章指輪(シグネットリング)は個人・家門の証明手段として機能した。中世以降のヨーロッパでは、婚姻の誓約を示す標章としての用法が定着した。

各伝統における意味

ソロモンの指輪伝説

中世以降、旧約聖書のソロモン王(ソロモン王)が、神から授かった魔法の指輪の力によって悪魔・精霊を使役し、それらに神殿建設を手伝わせたとする伝説が発展した。この伝説は、ソロモン王自身が仮託著者とされる複数のグリモワール(魔術文献)の権威の由来ともなった。指輪の印章は、六芒星(六芒星(ヘキサグラム))あるいは五芒星の図像として描かれることが多いが、指輪という物としての伝説と、その印章図案そのものは、それぞれ独立して発展した要素である点に注意が必要。

誓約・永遠性の象徴

始点も終点も持たない円環の形状から、婚姻における永遠の誓約、あるいは循環する時間・宇宙そのものの象徴として、西洋文化に広く受け入れられてきた。

ルノルマンカードにおける用法

ルノルマンカード(ルノルマンカード)では、指輪は契約・結婚・パートナーシップを象徴するカードとして用いられる。ソロモンの指輪のような魔術的な力の伝承とは異なる、日常的な人間関係の約束事を表す素朴な象徴である。

関連ノード

参考文献

関連ノード(発見の質でグループ化)

隣接の発見