辞典 / 象徴

六芒星(ヘキサグラム)


視点: 象徴 / 宗教 / 西洋魔術 / 数秘術
テーマ: 図像学

概要

六芒星(ヘキサグラム、Hexagram)は、正三角形(三角形)を上下逆に2つ重ねた六角形の星形図形。近代以降ユダヤ教・ユダヤ人の象徴「ダビデの星」として広く知られる一方、西洋儀式魔術の伝統では「ソロモンの封印」として、五芒星(ペンタグラム、五芒星)とは別系統の護符・召喚魔術の図形としても用いられてきた。

六芒星(ソロモンの封印)が刻まれた護符の巻物
「ソロモンの封印」としての六芒星を中心に配した護符(タリスマン)の巻物。11世紀、ファーティマ朝エジプト。紙に木版刷り。メトロポリタン美術館蔵(Accession No. 1978.546.32)。Public domain (CC0), via Wikimedia Commons

語源

「ヘキサグラム(Hexagram)」はギリシャ語「6(ヘクス)」+「文字・図形(グランマ)」の合成語。

歴史

図形自体は古代から様々な文化圏で装飾・護符として使用されてきたが、特定の宗教・民族の象徴として確立したのは比較的後代である。ユダヤ教の象徴としての「ダビデの星」の用法が広く定着したのは中世後期以降であり、王ダビデ(ダビデ王)自身が用いた、あるいは彼の時代から続く象徴であるという直接の歴史的裏付けは確立していない。近世ヨーロッパの儀式魔術文献では「ソロモンの封印」として、悪霊の召喚・拘束に用いる護符として頻出する。

各伝統における意味

ユダヤ教の象徴としての用法

19世紀以降、シオニズム運動を通じてユダヤ人・ユダヤ教を代表する象徴として国際的に定着し、1948年のイスラエル建国後は国旗にも採用された。ただし、この用法が確立したのは比較的近代のことであり、古代・中世のユダヤ教において六芒星が現在ほど中心的な宗教的意味を持っていたわけではない点に注意が必要である。

西洋儀式魔術における「ソロモンの封印」

『ソロモンの鍵』(『ソロモンの鍵』)をはじめとする西洋の魔術文献(グリモワール)では、六芒星は「ソロモンの封印」として、悪霊を拘束・支配する強力な護符図形として扱われる。五芒星が主に個人を守護する護符として用いられるのに対し、六芒星はより積極的に霊的存在を制御する道具として位置づけられる傾向がある。この魔術的伝統は、ユダヤ教の民族的象徴としての用法とは別系統の展開である。

数秘術における意味づけ

上向き・下向き2つの三角形が織りなす図形として、6という数(6)の均衡・調和のシンボルとしても言及される。

現代文化

イスラエル国旗の中心図案として、現代でも国家的象徴として用いられている。

関連ノード

参考文献

関連ノード(発見の質でグループ化)

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