辞典 / 美術作品

『我が子を食らうサトゥルヌス』(ルーベンス版)


視点: 西洋美術 / 神話
テーマ: 西洋美術

概要

『我が子を食らうサトゥルヌス』(Saturno devorando a un hijo、1636年頃)は、ペーテル・パウル・ルーベンス(ペーテル・パウル・ルーベンス)による油彩画。同名の主題を描いたフランシスコ・デ・ゴヤの作品(『我が子を食らうサトゥルヌス』(ゴヤ版))とは、制作時期(約2世紀の隔たり)・様式ともに異なる別個の作品であり、両者はしばしば比較の対象とされる。

ルーベンス『我が子を食らうサトゥルヌス』(プラド美術館、1636年頃)
ルーベンス『我が子を食らうサトゥルヌス』(プラド美術館、1636年頃)。Public domain, via Wikimedia Commons

歴史

スペイン王フェリペ4世の狩猟休憩用宮殿「トーレ・デ・ラ・パラーダ」を飾る神話画連作の一つとして制作されたとされる。

各伝統における意味

神話上の典拠

自らの子に王位を奪われるという予言を恐れ、生まれた子を次々に飲み込んだというクロノス(サトゥルヌス、クロノスを参照)の神話を主題とする。

ゴヤ版との比較

ルーベンス版は、古典的なバロック絵画の様式に則り、筋骨隆々とした理想化された人体表現でサトゥルヌスを描く。これに対し、約2世紀後のゴヤ版は、より生々しく非人間的な恐怖を強調した表現を取る点で対照的とされ、美術史研究では両者がしばしば並べて論じられる。

美術

理想化された人体表現の中に、幼児を貪り食うという主題の残酷さを収めた点が特徴とされる。

関連ノード

参考文献

関連ノード(発見の質でグループ化)

隣接の発見