概要
ホロスコープとは、ある特定の瞬間・場所における惑星・サイン・ハウスの配置を図示した占星術上の図表。出生の瞬間を基準とするものは特に「出生図(ネイタルチャート)」と呼ばれる。現代日本語で「ホロスコープ」といえば主に出生図を指すが、語の本来の意味は、後述の通りもっと限定的であった。
語源
ギリシャ語 ὡροσκόπος(hōroskopos)は「時(ホーラ)」+「観測者(スコポス)」の合成語。本来は出生図全体ではなく、出生の瞬間に東の地平線に昇っていたサイン(アセンダント、アセンダントを参照)そのもの、あるいはそれを観測する者を指す語であったとされ、後に図表全体を指す語として意味が拡張された。
歴史
ヘレニズム期のエジプト・ギリシャで、個人の出生の瞬間の天体配置を記録し解釈する「出生占星術(ネイタル・アストロロジー)」が確立し、その記録・図示の形式としてホロスコープが発展した。
各伝統における意味
ホロスコープを構成する要素
惑星の位置(どのサインにあるか)、ハウス(ハウス)の配置、惑星同士のアスペクト(アスペクト)という複数の層の情報を、円形の図表として一つにまとめたものがホロスコープである。占星術の解釈は、これらの要素を総合して読み解く作業とされる。
大衆的用法との違い
新聞・雑誌の「今日の星占い」欄で用いられる「ホロスコープ」は、実際には出生時刻・場所を用いた個別の出生図ではなく、太陽星座(生まれた月のサイン)だけに基づく簡略化された占いであることが多い。これは本来の技術的な意味でのホロスコープ(個人ごとに異なる出生時刻・場所の情報を要する複雑な図表)とは大きく異なる、20世紀に大衆化した簡略形式である点に留意が必要である。
現代文化
「ホロスコープ」という語は、現代日本語では専門的な出生図と、新聞・雑誌の簡略な星占いの両方を指す言葉として使われており、文脈に応じてどちらを指すかを区別する必要がある。
関連ノード
参考文献
- Nicholas Campion, A History of Western Astrology, Volume I: The Ancient and Classical Worlds, Continuum, 2008. — 出生占星術・ホロスコープの成立史を扱う学術研究
- Robert Hand, Horoscope Symbols, Whitford Press, 1981. — ホロスコープ解釈の標準的な現代占星術実践書