概要
数の3(トライアド)は、ピタゴラス派の数論において、始まり・中間・終わりを備えた最初の完結した数とされ、調和・完全性を象徴する。
語源
「トライアド」はギリシャ語 τριάς(trias、「三つ組」)に由来する。
歴史
ピタゴラス派の伝承では、3は1(統一)と2(分割)を統合する最初の数として、幾何学的にも三角形(三角形、最も単純な多角形)を構成する数として重視された。
各伝統における意味
ピタゴラス派の数論
始点・中間点・終点という3つの要素を備えることで、初めて「全体」を構成する数とされ、後の新プラトン主義的な数論にも影響を与えた。
キリスト教教義との関連(区別が必要な別の層)
キリスト教における三位一体(父・子・聖霊)の教義は、しばしば3という数の完全性と結び付けて語られるが、これはキリスト教内部の神学的教義であり、ピタゴラス派の数論とは成立の系譜が異なる別個の伝統である点に注意する必要がある。
西洋占星術のアスペクトとの関連
円を3等分する角度は、占星術のアスペクトにおけるトライン(トライン(三分))に対応する。最も調和的とされるこのアスペクトの性格は、数としての3が象徴する調和性と符合する。
現代の通俗的数秘術
現代の大衆的な数秘術では、3は「創造性」「表現力」「成長」などの性格を象徴するとされることが多い。
関連ノード
- ペンタクルの3 — 対応する小アルカナ数札(ペンタクルのスート)
- ソードの3 — 対応する小アルカナ数札(剣のスート)
- カップの3 — 対応する小アルカナ数札(杯のスート)
- ワンドの3 — 対応する小アルカナ数札(杖のスート)
- 数秘術 — 上位の伝統
- トライン(三分) — 円を3等分する角度に対応するアスペクト
- 三角形 — 3が構成する最も単純な多角形
参考文献
- Walter Burkert, Lore and Science in Ancient Pythagoreanism, trans. Edwin L. Minar, Harvard University Press, 1972. — ピタゴラス派の数論研究の標準的学術文献
- Vincent Foster Hopper, Medieval Number Symbolism: Its Sources, Meaning, and Influence on Thought and Expression, Columbia University Press, 1938. — 中世キリスト教における数象徴研究の古典的文献