辞典 / タロットカード

世界


視点: タロット / 西洋魔術 / 宗教
テーマ: タロット

概要

タロット大アルカナの21番(多くの体系で最終番)。完成・統合を表すとされるカード。

ライダー・ウェイト・スミス版タロット『世界』
パメラ・コールマン・スミス画『世界』(ライダー・ウェイト・スミス版タロット、1909年)。Public domain, via Wikimedia Commons

図像の変遷

マルセイユ版タロット『世界』
マルセイユ版タロット『世界』(ニコラ・コンヴェル版木、Bibliothèque nationale de France所蔵、1809年-1833年頃の刷り)。Public domain, via Wikimedia Commons
ヴィスコンティ・スフォルツァ版タロット『世界』
ヴィスコンティ・スフォルツァ版タロット『世界』(1450年頃)。Public domain, via Wikimedia Commons

ヴィスコンティ・スフォルツァ版(PMBデッキ)では、二人の幼児(プット)が水と大気を宿す球体を掲げ持ち、その中に城壁都市が浮かぶ新エルサレム的な図像で描かれ、四隅の四生物はまだ登場しない。なお同時代のフィレンツェ・ボローニャ系の初期デッキでは、この位置の札が「審判」の前段にあたる寓意「名声(ファーマ)」として描かれることもあった。マルセイユ版では楕円の花冠の中で踊る人物と、四福音書記者に由来する四隅の四生物(人間・鷲・獅子・牡牛)という構図が確立し、ライダー・ウェイト版もこれを踏襲している。

歴史

初期のデッキでは「世界」あるいは天使に運ばれる世界の姿として描かれた。大アルカナの末尾に置かれる構成は比較的早い時期から見られる。

各伝統における意味

キリスト教美術との関係

図像の四隅に四つの生物(人間・鷲・獅子・牡牛)が配されることが多く、これはキリスト教美術における四福音書記者(四福音書記者、マタイ・ヨハネ・マルコ・ルカ)のシンボルに由来する、中世キリスト教図像学で広く用いられたモチーフである。

西洋魔術・ヘルメス思想

同じ四つの生物が、四元素(四元素)の象徴としても解釈される。四元素のうち地()は、大アルカナに単独で配当されるカードを持たない唯一の元素であり、世界の四隅の図像が地を含む四元素すべてを象徴する構図は、その中で地が視覚化される数少ない場面の一つである。これはキリスト教図像学とは別の層の、近代オカルティズムによる再解釈である。

美術

ライダー・ウェイト版では、楕円形の花冠(月桂冠を模した意匠で描かれることが多い)の中で舞う人物とその四隅の四生物として描かれる。

関連ノード

生命の木から見た整理(任意)

本項は本プロジェクト独自の整理モデルであり、歴史的事実の記述ではない。黄金の夜明け団の対応表では22パスのうちタヴ(ת)のパス(path-tav)に配当されるとされる。

参考文献

関連ノード(発見の質でグループ化)

対応の発見

隣接の発見