辞典 / 概念

四元素


視点: 哲学 / 西洋占星術 / タロット / 西洋魔術 / ヘルメス思想
テーマ: 西洋占星術

概要

火()・風()・水()・地()の四つの元素からこの世界が構成されるとする、古代ギリシャに由来する自然哲学・象徴体系。

歴史

四元素説は紀元前5世紀の哲学者エンペドクレス(エンペドクレス)に帰される説が標準的である。その後アリストテレス(アリストテレス)が乾湿・寒温の性質と組み合わせて体系化し、西洋の自然哲学・医学(四体液説、四体液説)の基礎理論として中世まで広く受け入れられた。近代科学の元素概念(周期表の元素)とは異なる、思弁的な自然哲学の枠組みである点に注意する。

各伝統における意味

古代ギリシャ自然哲学

世界を構成する根源的な四つの性質として位置づけられた。

占星術

黄道十二宮(黄道十二宮)の12サインを四元素に分類する体系として継承された。同じ12サインを分類するもう一つの独立した軸として、三区分(三区分(モダリティ)、活動宮・不動宮・柔軟宮)による分類も存在する。

タロット・西洋魔術

タロットの小アルカナの四つのスート(杯・剣・杖・ペンタクル)、および大アルカナの一部(愚者は風()、吊るされた男は水()、審判は火()に配当される。世界は四隅の図像に地()を含む四元素すべてが象徴される)と対応づけられる。十字の四つの先端に四元素を配する「エレメンタル・クロス」(十字架)のような図像も、西洋魔術・ヘルメス思想の文脈で用いられる。近代西洋儀式魔術では、上向き・下向きの三角形(三角形)に横線を加えるかどうかで火・水・風・地の4記号を表す体系が用いられる。五芒星(五芒星(ペンタグラム))の5つの頂点に四元素と第五元素(霊)を配当する黄金の夜明け団の解釈も同様の文脈にある。これらは古代ギリシャの自然哲学そのものではなく、近代オカルティズムによる再利用・再解釈である。なお占星術における黄道十二宮の元素分類とタロットのスートの元素配当は、どちらも同じ古代ギリシャの四元素説を出発点としながら、それぞれ別個の体系として発展したものであり、両者の間に単一の「正しい対応」があるわけではない。フィレンツェの拡張版タロット「ミンキアーテ」(ミンキアーテ)は、これらスートへの元素配当とは別に、四元素そのものを4枚の独立した切り札として組み込んでいる点で異なる。

錬金術

錬金術(錬金術)において、四元素はアリストテレス自然哲学に由来する物質の基礎理論として継承され、金属変成の理論的前提の一つとなった。16世紀にパラケルススが提示した「三原質(硫黄・水銀・塩)」(三原質)は、この四元素説に取って代わるものではなく、四元素とは別の層で物質を説明する補完的な理論体系として位置づけられる。両者を同一の分類体系として混同しないよう注意が必要である。

哲学

アリストテレス(アリストテレス)による四元素の体系化は、古代・中世の自然哲学における標準理論として長く影響力を持った。

心理学

分析心理学の創始者カール・ユング(カール・ユング)は、思考・感情・感覚・直観という4つの心理学的機能からなる「タイプ論」を提唱した。この4機能を古代の四元素(火・風・水・地)になぞらえる解釈は、ユング以後の解説者・実践者の間でしばしば行われるが、ユング自身が「四元素」という枠組みそのものを心理学理論として体系的に採用したわけではない点には注意が必要である。この対応づけは、ユング心理学と占星術・タロットなどの象徴体系を接続しようとする後代の実践において特によく見られる。

関連ノード

生命の木から見た整理(任意)

本項は本プロジェクト独自の整理モデルであり、歴史的事実の記述ではない。黄金の夜明け団の対応表では第10セフィラ「マルクト」(物質世界)に四元素全体が対応するとされる。

参考文献

関連ノード(発見の質でグループ化)

対応の発見

隣接の発見