概要
太陽の見かけの通り道(黄道、黄道)を12分割した占星術上の体系。牡羊座から魚座までの12星座(サイン、サインを参照)からなる。
語源
英語 zodiac はギリシャ語 ζῳδιακός(zōdiakos、「動物の輪」の意)に由来する。多くのサインが動物・生物をモチーフとすることに由来する語源とされる。
歴史
古代バビロニアの天文学に起源を持つ体系が、ヘレニズム期にギリシャの天文学・哲学と融合し、現在知られる西洋占星術の黄道十二宮体系として整備された。バビロニアの原型では現在とサインの区切り方が異なっていた可能性が天文学史研究で指摘されている。
各伝統における意味
占星術
占星術では各サインが四元素(四元素、火・地・風・水)と三区分(三区分(モダリティ)、活動宮・不動宮・柔軟宮)の組み合わせで分類される。この分類体系は占星術内部の教説であり、天文学的な黄道上の位置関係とは独立した象徴的な意味付けである。また、惑星がどのサインに位置するかによってその力が強弱するとする「ディグニティ」(ディグニティ)の教説も、この12区分を基盤とする。
ルネサンス美術における視覚化
イタリア・ルネサンス期には、黄道十二宮を主題とした大規模な図像プログラムも制作された。フェラーラのパラッツォ・スキファノイアのフレスコ画(パラッツォ・スキファノイアのフレスコ画)はその代表例で、各サインとそれを10度ずつ分割した「デカン」(デカン)を擬人化した神格が描かれる。フィレンツェの拡張版タロット「ミンキアーテ」(ミンキアーテ)も、黄道十二宮12サインをそのまま切り札として組み込んだ例である。
現代文化
新聞・雑誌の「星占い」として現代でも広く親しまれている。
関連ノード
- 四元素 — 各サインを分類する体系
- コクマー — 生命の木における対応セフィラ
- パラッツォ・スキファノイアのフレスコ画 — 黄道十二宮を主題とした代表的な図像プログラム
- ジオマンシー — 図形の意味づけにこの体系を応用する占術技法
- サイン — 星座との違いを説明する用語
- 黄道 — 12分割の基準となる天文学的経路
- ディグニティ — サイン上の位置に基づく惑星の力の強弱を論じる教説
- 三区分(モダリティ) — 四元素と並ぶもう一つの分類軸
- デカン — 各サインを10度ずつ分割する体系
- ターム — 各サインを不均等な度数幅で分割する体系
- ミンキアーテ — 12サインをそのまま切り札として組み込むフィレンツェの拡張版タロット
生命の木から見た整理(任意)
本項は本プロジェクト独自の整理モデルであり、歴史的事実の記述ではない。黄金の夜明け団の対応表では第2セフィラ「コクマー」に黄道十二宮全体が対応するとされる(個別の12サインと生命の木の22パスとの対応は、パスの個別ノードを作成した際に改めて整理する)。
参考文献
- Nicholas Campion, A History of Western Astrology, Volume I: The Ancient and Classical Worlds, Continuum, 2008. — 古代〜古典期の西洋占星術史の標準的学術研究
- Nicholas Campion, A History of Western Astrology, Volume II: The Medieval and Modern Worlds, Continuum, 2009. — 中世〜近代の西洋占星術史の標準的学術研究
- Tamsyn Barton, Ancient Astrology, Routledge, 1994. — 古代ギリシャ・ローマにおける占星術の実践と理論の学術研究
- Hyginus (attrib.), Astronomica, English trans. Mary Grant, The Myths of Hyginus, University of Kansas Publications in Humanistic Studies, 1960. — 星座起源神話を集成した古典的原典
- Israel Regardie, The Golden Dawn: A Complete Course in Practical Ceremonial Magic, 6th ed., Llewellyn Publications, 1989(初版1937-1940). — 黄金の夜明け団内部の対応表(タロット等)の一次資料