概要
賢者の石(ラテン語: Lapis Philosophorum)は、錬金術(錬金術)において、卑金属を金に変えたり、不老不死をもたらすエリクサー(万能薬)を作り出すことができるとされる伝説上の物質。
歴史
具体的にどのような物質を指すかについては、錬金術師によって記述が大きく異なり、単一の統一された定義は歴史上存在しない。
各伝統における意味
錬金術内部の教説
大いなる業(大いなる業)の最終段階であるルベド(赤化、ルベド(赤化))を経て完成に至るとされ、金属変成(贋金術的な物質的側面)と不老不死・霊的完成(精神的側面)の両方の意味を担うとされる。
心理学
ユング心理学では、賢者の石の生成を、自己(自己(セルフ))実現に至る個性化過程の象徴的な到達点として再解釈した。
現代文化
J.K.ローリング『ハリー・ポッターと賢者の石』をはじめ、現代のフィクションでも繰り返し題材とされるモチーフとなっている。
関連ノード
- 錬金術 — 上位の伝統
- 大いなる業 — 到達に至る過程
- ルベド(赤化) — 完成に至る最終段階
- アルベド(白化) — 「銀」に相当する未完成形態が得られるとされる段階
- 自己(セルフ) — ユング心理学における再解釈上の到達点
- ニコラ・フラメル — 発見の伝説で知られる人物
参考文献
- Lawrence M. Principe, The Secrets of Alchemy, University of Chicago Press, 2013. — 錬金術史研究の近年の標準的概説書
- William R. Newman, Promethean Ambitions: Alchemy and the Quest to Perfect Nature, University of Chicago Press, 2004. — 錬金術と自然哲学の関係を扱う学術研究
- C.G. Jung, Psychology and Alchemy, Collected Works Vol. 12, 2nd ed., Princeton University Press, 1968. — 錬金術の心理学的再解釈の代表作