概要
タロット大アルカナの11番(体系によっては8番)。均衡・公正・因果を表すとされるカード。
図像の変遷
ヴィスコンティ・スフォルツァ版では、玉座に着いた女性が剣と天秤を手にする図像の上部に、剣を掲げた小さな騎馬の甲冑姿の人物が配される。マルセイユ版では簡素な木版画的表現へと変わり、玉座に着いた女性が剣と天秤を持つという核となる図像のみが強調されるようになった。ライダー・ウェイト版では、この図像は左右対称の2本の柱の間に座す姿として再構成され、緋色の衣と緑のマントという色彩象徴が加えられている。
歴史
初期のイタリアのデッキから、剣と天秤(天秤)を持つ人物として描かれた。ギリシャ神話の正義の女神(ディケー)、ローマ神話のユースティティアの図像伝統を引き継ぐ(剣ノードも参照)。この図像は、中世〜ルネサンス期の西洋美術で広く描かれた四元徳(四元徳(枢要徳))の擬人像の一つでもある。「正義」と「力」の番号(11番・8番)の入れ替わりについては力ノードを参照。
各伝統における意味
ゴールデン・ドーン以降のオカルト的解釈
ヘブライ文字の伝統的分類では、正義の配当パスであるラメド(ל)は「単字」に属し、黄道十二宮のうち天秤座(天秤座)に配当される。天秤(均衡)を持物とする図像と天秤座への配当は直接に符合する。
関連ノード
- path-lamed — 生命の木における配当パス
- 天秤座 — ヘブライ文字の伝統的分類における配当サイン
- 剣 — 図像上の持物
- 天秤 — 図像上の持物
- 四元徳(枢要徳) — この図像が由来する擬人像の伝統
生命の木から見た整理(任意)
本項は本プロジェクト独自の整理モデルであり、歴史的事実の記述ではない。黄金の夜明け団の対応表では22パスのうちラメド(ל)のパス(path-lamed)に配当されるとされる。
参考文献
- Michael Dummett, The Game of Tarot: From Ferrara to Salt Lake City, Duckworth, 1980. — タロットが15世紀イタリアのトリックテイキングゲームとして始まったことを実証した基礎的な歴史研究
- Ronald Decker, Thierry Depaulis, Michael Dummett, A Wicked Pack of Cards: The Origins of the Occult Tarot, St. Martin’s Press, 1996. — 18世紀末以降のオカルト的再解釈(クール・ド・ジェブラン、エッティラ、レヴィ、黄金の夜明け団)の経緯を扱う
- Arthur Edward Waite, The Pictorial Key to the Tarot, William Rider & Son, 1910. — ウェイト版タロットの意味づけの一次資料
- Israel Regardie, The Golden Dawn: A Complete Course in Practical Ceremonial Magic, 6th ed., Llewellyn Publications, 1989(初版1937-1940). — 黄金の夜明け団内部の対応表の一次資料