概要
アニマ・アニムスは、カール・ユング(カール・ユング)の分析心理学における元型(元型)概念。男性の無意識に存在する女性的な内的人格像を「アニマ」、女性の無意識に存在する男性的な内的人格像を「アニムス」と呼ぶ。
語源
ラテン語 anima(魂、女性名詞)・animus(精神、男性名詞)に由来する。
歴史
ユングは、夢や幻想、投影(他者に自己の無意識の内容を見出す現象)の分析を通じて、個人が意識的な性自認とは反対の性質を持つ内的イメージを無意識に抱えているとする理論を展開した。
各伝統における意味
分析心理学における位置づけ
アニマ・アニムスは、影(影(シャドウ))に続いて対決すべき元型とされ、これらとの対話・統合が個性化過程(個性化)のさらなる段階として位置づけられる。ユングは、恋愛における「一目惚れ」的な強い惹かれを、しばしば自己の内なるアニマ・アニムスの他者への投影として説明した。
研究者の見解
「男性=アニマ(女性性)、女性=アニムス(男性性)」という二元的な図式は、20世紀前半の性別観を反映したものであり、現代の視点からはジェンダー本質主義的であるとする批判が心理学界・ジェンダー研究の双方から提起されている。
関連ノード
- カール・ユング — 提唱者
- 集合的無意識 — アニマ・アニムスが存在するとされる無意識の層
- 影(シャドウ) — 個性化過程で先行して対決するとされる元型
- 自己(セルフ) — 個性化過程の到達点
- 元型 — アニマ・アニムスが分類される上位概念
- 個性化 — アニマ・アニムスとの対決・統合が課題となる過程
参考文献
- C.G. Jung, Aion: Researches into the Phenomenology of the Self, Collected Works Vol. 9ii, 2nd ed., Princeton University Press, 1968. — アニマ・アニムス論の一次資料
- Anthony Stevens, Jung: A Very Short Introduction, Oxford University Press, 1994. — ユング心理学の標準的入門書(学説への批判的視座を含む)