概要
集合的無意識は、カール・ユング(カール・ユング)が提唱した概念で、個人の経験に由来する「個人的無意識」とは異なり、人類に普遍的に共有される無意識の層を指す。「元型」(元型)と呼ばれる普遍的なパターンがそこに存在するとされる。
語源
ドイツ語 das kollektive Unbewusste の訳語。
歴史
ユングは、世界各地の神話・宗教・夢・幻覚に共通して現れるモチーフ(元型的イメージ)の存在から、個人の経験を超えた、人類に共通する無意識の層を仮定するに至った。この概念は、フロイト(ジークムント・フロイト)の個人的無意識中心の理論から袂を分かつ、ユング独自の理論的基盤となった。
各伝統における意味
分析心理学における位置づけ
集合的無意識は、個々人の無意識のさらに深層に位置し、人類共通の元型(英雄、太母、賢者、影など)を内包するとされる。本プロジェクトが扱う神話・象徴の多くを、ユングはこの元型の表れとして解釈した。
研究者の見解
集合的無意識・元型という概念の科学的検証可能性については、心理学界内でも議論が続いており、経験科学というより解釈学的な性格が強いとする批判が存在する。
哲学
プラトン(プラトン)のイデア論との類似性がしばしば指摘されるが、ユング自身は両者の関係を明確に理論化してはいない。
現代文化
「元型」という語は、集合的無意識論から派生し、物語論・キャラクター類型論などで一般に広く用いられるようになった。
関連ノード
- カール・ユング — 提唱者
- 共時性 — 元型が心の内外に同時に現れるとされる現象
- ジークムント・フロイト — 個人的無意識を中心に据えた対照的な理論の提唱者
- プラトン — イデア論との類似性が指摘される古代ギリシャの哲学者
- 元型 — 集合的無意識に存在するとされる普遍的パターン
参考文献
- C.G. Jung, The Archetypes and the Collective Unconscious, Collected Works Vol. 9i, 2nd ed., Princeton University Press, 1968. — 集合的無意識論の一次資料
- Anthony Stevens, Jung: A Very Short Introduction, Oxford University Press, 1994. — ユング心理学の標準的入門書