概要
パリス(古代ギリシャ語: Πάρις)はギリシャ神話に登場するトロイア王子。3人の女神の美を裁定した「パリスの審判」の当事者として、トロイア戦争勃発の発端となった人物とされる。
各伝統における意味
パリスの審判
女神エリス(エリス、不和の女神)が、英雄ペレウスと海の女神テティスの結婚式に招かれなかった腹いせに、「最も美しい女神へ」と記した金の林檎(林檎(リンゴ))を投げ入れたことから、ヘラ(ヘラ)・アテナ(アテナ)・アプロディーテ(アプロディーテ)の3女神が争い、審判役をトロイア王子パリスに委ねたとされる。3女神はそれぞれ買収を試み(ヘラは権力、アテナは戦の知恵、アプロディーテは世界で最も美しい女性)、パリスはアプロディーテを選んだとされる。
トロイア戦争への接続
アプロディーテの褒美として、パリスはスパルタ王メネラオスの妻ヘレネを得る(あるいは誘拐する)ことになり、これがトロイア戦争勃発の直接の原因となったとされる。この物語群自体は本プロジェクトでは詳述せず、パリスの審判の当事者としての側面のみを扱う。
美術
「パリスの審判」は、3女神の裸体美を競わせるという主題の性質上、西洋美術史において繰り返し描かれた画題の一つ(『パリスの審判』を参照)。
関連ノード
- アプロディーテ — パリスが選んだ女神
- ヘラ — 審判に敗れた女神
- アテナ — 審判に敗れた女神
- 『パリスの審判』 — この神話を主題とする代表的な絵画作品
- エリス — 争いの発端となる金の林檎を投げ入れた女神
- 林檎(リンゴ) — 争いの発端となった黄金の果実
参考文献
- Walter Burkert, Greek Religion, trans. John Raffan, Harvard University Press, 1985. — ギリシャ宗教研究の標準的学術文献
- Timothy Gantz, Early Greek Myth: A Guide to Literary and Artistic Sources, Johns Hopkins University Press, 1993. — 各神話の異伝を古典文献に即して整理した標準的資料集