概要
『パリスの審判』(The Judgement of Paris)は、ペーテル・パウル・ルーベンス(ペーテル・パウル・ルーベンス)が生涯に複数のヴァージョンを手がけた神話画の主題。トロイア王子パリス(パリス)が、ヘラ(ヘラ)・アテナ(アテナ)・アプロディーテ(アプロディーテ)の3女神のうち最も美しい者を選ぶ場面を描く。
歴史
ルーベンスは1597年頃の初期作から1630年代の円熟期の作まで、生涯にわたってこの主題に複数回取り組んだ。現在最もよく知られるヴァージョンは1632年-1635年頃の作で、ロンドンのナショナル・ギャラリーに所蔵されている。
各伝統における意味
神話上の主題
女神エリス(エリス)が投げ入れた「最も美しい者へ」と記された金の林檎(林檎(リンゴ))を巡り、3女神がパリスに審判を委ねたという神話(詳細はパリスを参照)を主題とする。
図像伝統としての「三美神」的構図
3人の女性裸体を並べて描くという構図上の要請から、本主題は西洋美術における理想化された女性裸体表現の集大成的な画題として、古代から近世まで繰り返し取り上げられた。
美術
3女神の裸体美を対比的に描く構図が特徴で、パリス自身は羊飼いの姿で描かれることが多い(トロイア王家に生まれながら、不吉な予言のため羊飼いに育てられたという異伝に基づく)。
関連ノード
- ペーテル・パウル・ルーベンス — 制作者
- アプロディーテ — 描かれる女神
- ヘラ — 描かれる女神
- アテナ — 描かれる女神
- パリス — 審判を下す当事者
- エリス — 争いの発端となる金の林檎を投げ入れた女神
- 林檎(リンゴ) — 争いの発端となった黄金の果実
参考文献
- Kristin Lohse Belkin, Rubens, Phaidon Press, 1998. — ルーベンス研究の標準的モノグラフ