辞典 / 人物

モーセ


視点: 宗教 / 神話 / 歴史
テーマ: 旧約聖書

概要

モーセ(ヘブライ語: מֹשֶׁה モシェー)は、旧約聖書『出エジプト記』を中心に描かれる指導者・預言者。ユダヤ教における律法(トーラー)の授与者とされる。本プロジェクトでは特に「青銅の蛇(ネホシュタン)」の逸話を通じてクラスターに接続する。

ミケランジェロ『モーセ像』(サン・ピエトロ・イン・ヴィンコリ聖堂、1513年-1515年頃)を撮影した19世紀の写真
フラテッリ・アリナーリ撮影『ミケランジェロ作モーセ像』(サン・ピエトロ・イン・ヴィンコリ聖堂、撮影1860年-1870年頃)。Public domain, via Wikimedia Commons

語源

「モーセ」の語源については、ヘブライ語動詞 מָשָׁה(マーシャー、「引き出す」)に由来するという聖書内部の語源説明(出エジプト記2章10節)と、古代エジプト語で「〜から生まれた者」を意味する要素(例: トトメス=トト神から生まれた者、の msy)に由来するとする言語学的な説の2系統がある。後者が学術的には有力視されることが多いが確定はしていない。

歴史

モーセを歴史上実在した単一の人物として同定できる考古学的・同時代史料は現時点で確認されておらず、出エジプト記の記述の史実性については聖書学・エジプト学で議論が続いている。

各伝統における意味

ユダヤ教

出エジプトの指導者であり、シナイ山で十戒(十戒)を含む律法を神から受けたとされる、ユダヤ教で最も重要な預言者。

蛇との関わり(民数記21章)

荒野での放浪中、民が神とモーセに逆らったため「燃える蛇」に襲われたが、モーセが神の命により青銅の蛇(ネホシュタン)を作って掲げると、それを見た者は救われたという逸話が『民数記』21章に記される。これは『創世記』3章の蛇(創世記)とは別のエピソードであり、そこでは蛇が誘惑者としてではなく、治癒・救済をもたらす媒体として描かれている点で対照的である。この両義性は、ノードの「概要」で述べた象徴の多層性を示す代表例といえる。

美術

ミケランジェロ(ミケランジェロ・ブオナローティ)によるモーセ像(角のある姿での表現。ヘブライ語 קֶרֶן keren「光線/角」の訳語の揺れに由来するとされる)など。個別作品は今後ノード化する。

関連ノード

参考文献

関連ノード(発見の質でグループ化)

隣接の発見