概要
受容・感情・豊穣を象徴する器。タロットの小アルカナのスート「杯(カップ)」の由来にもなっている。
歴史
儀礼における献酒・供物の器として、古代から宗教的な文脈で広く用いられてきた。
各伝統における意味
キリスト教
最後の晩餐(最後の晩餐)で用いられたとされる杯(聖杯)は、中世ヨーロッパの騎士道物語(アーサー王伝説群)における聖杯探求譚(聖杯伝説)の中心モチーフとなった。聖杯そのものの実在は歴史的に確認されておらず、中世文学における伝説的モチーフとして扱う。
タロット
小アルカナのスート「杯」は、伝統的に感情・人間関係を表すとされる(体系ごとの詳細な意味づけは占星術・タロット内部の教説であり、今後個別に整理する)。近代西洋儀式魔術の体系では、杖(杖)・剣・金貨と並ぶ4つの儀式道具の一つとして水(水)に配当される。
文学
アーサー王伝説群における聖杯探求譚(グレイルクエスト)は中世ヨーロッパ文学の重要な主題の一つ。
関連ノード
- 聖杯伝説 — 杯を中心モチーフとする中世の探求譚
- 最後の晩餐 — 杯が用いられたとされる出来事
- 杖 — 他の小アルカナのスート象徴
- 魔術師 — 机上に杯を並べて描くタロットカード
- 水 — 近代西洋儀式魔術の体系で配当される元素
- カップのエース から カップの10 — 対応する小アルカナ数札10枚
- カップのキング — 対応する小アルカナ宮廷札
- カップのクイーン — 対応する小アルカナ宮廷札
- カップのナイト — 対応する小アルカナ宮廷札
- カップのペイジ — 対応する小アルカナ宮廷札
生命の木から見た整理(任意)
本項は本プロジェクト独自の整理モデルであり、歴史的事実の記述ではない。(詳細は今後追記)
参考文献
- Richard Barber, The Holy Grail: Imagination and Belief, Harvard University Press, 2004. — 聖杯伝説研究の近年の標準的概説書
- Jessie L. Weston, From Ritual to Romance, Cambridge University Press, 1920. — ケルト起源説を提示した古典的研究
- J.E. Cirlot, A Dictionary of Symbols, trans. Jack Sage, 2nd ed., Routledge, 1971. — 象徴図像学の標準的参照辞典