概要
地球の衛星であると同時に、西洋占星術における伝統的7惑星(7を参照)の一つ。感情・無意識・変化・女性性を司るとされる。
歴史
太陽と並び古代から最も注目された天体。満ち欠けの周期(月相、月相)は暦法の基礎の一つとして各文化圏で利用された。
各伝統における意味
占星術
現代の西洋占星術では感情・母性・無意識的な反応パターンを表すとされる。この意味づけは占星術という実践体系内部の教説である。伝統的なホラリー占星術・電気占星術では、月が次のサインに移るまでの間、他の惑星と主要アスペクトを形成しない期間を「ボイド」(ボイド(ヴォイド・オブ・コース))と呼び、物事を始めるのに適さない時期とする教説もある。月のドミサイル(ドミサイル、本来の支配サイン)は蟹座、デトリメント(デトリメント、力が弱まるサイン)は山羊座とする教説(ディグニティ、ディグニティ)もある。
ギリシャ・ローマ神話
ギリシャ神話の月の女神アルテミス(アルテミス)、ローマ神話のディアナと同一視される。
タロット
黄金の夜明け団の対応表ではタロット「女教皇」(女教皇)に配当される。
ルノルマンカード
ルノルマンカード(ルノルマンカード)でも月は図柄の一つとして採用され、感情・名声・直感といった意味を担うカードとして用いられる。占星術・神話上の複雑な意味づけとは独立した、素朴で直接的な象徴である。
心理学
分析心理学の文脈では、月はしばしば無意識・元型的な女性性(アニマ)と結び付けて論じられる。これは占星術内部の教説とは別系統の、20世紀心理学による解釈である。
関連ノード
- ペンタクルの6 — デカン支配星として対応する小アルカナ数札
- ソードの2 — デカン支配星として対応する小アルカナ数札
- ソードの7 — デカン支配星として対応する小アルカナ数札
- カップの4 — デカン支配星として対応する小アルカナ数札
- ワンドの9 — デカン支配星として対応する小アルカナ数札
- 女教皇 — ゴールデン・ドーンの対応表における配当先
- 蟹座 — 伝統的な支配サイン
- イエソド — 生命の木における対応セフィラ
- 月(タロット) — 同名のタロットカード(生命の木上では別系統の対応)
- アルテミス — ギリシャ神話における同一視先
- 7 — 伝統的7惑星の数と関連づけられる数の象徴
- マグワート — 占星術的薬草学で対応づけられる植物
- パール — 占星術的宝石学で対応づけられる石
- 柳(ウィロウ) — 占星術的薬草学で対応づけられる植物
- ムーンストーン — 占星術的宝石学で対応づけられる石
- ルノルマンカード — 感情・直感を象徴するカードとして図柄に用いる占術体系
- 月相 — 満ち欠けの周期
- ボイド(ヴォイド・オブ・コース) — ホラリー占星術における実務的教説
- ディグニティ — ドミサイルの例に挙げられる教説
- ドミサイル — 月の支配サイン(蟹座)
- デトリメント — 月の力が弱まるサイン(山羊座)
- 山羊座 — 月のデトリメント
生命の木から見た整理(任意)
本項は本プロジェクト独自の整理モデルであり、歴史的事実の記述ではない。黄金の夜明け団の対応表では第9セフィラ「イエソド」に対応するとされる。
参考文献
- Nicholas Campion, A History of Western Astrology, Volume I: The Ancient and Classical Worlds, Continuum, 2008. — 古代〜古典期の西洋占星術史の標準的学術研究
- Nicholas Campion, A History of Western Astrology, Volume II: The Medieval and Modern Worlds, Continuum, 2009. — 中世〜近代の西洋占星術史の標準的学術研究
- Tamsyn Barton, Ancient Astrology, Routledge, 1994. — 古代ギリシャ・ローマにおける占星術の実践と理論の学術研究
- Israel Regardie, The Golden Dawn: A Complete Course in Practical Ceremonial Magic, 6th ed., Llewellyn Publications, 1989(初版1937-1940). — 黄金の夜明け団内部の対応表(セフィラ等)の一次資料